2007/05/31

「バーカウンター」制作プラン


料理系アーティストである友人の依頼で「移動式バーカウンター」の設計を進めている。

条件は
分割・移動可能であること
フットレストがあること
内側に既製のコールドテーブルが入ること
の3点であった。

普段はL型プランだが、マスターを中心に放射状に3分割することで、角度や大きさの異なる3つのユニットができる。その結果コの字型やS字型など敷地条件に応答した様々な組み合わせの可能性を持つようになる。
作り手が使い方を強制するのではなく、使い手が使い方を生み出していけるような自由度を作っておきたかった。

長さはそのままだと横手が4m近い。車で運べる大きさに分割する、というのも現実的な意味で重要なんだということを再認識。フットレストの位置ひとつとっても寸法がわからず、メジャー片手に試行錯誤。

そろそろディティールを詰めて図面化していかねばならない。

1 件のコメント:

Kubo さんのコメント...

建築物は敷地に縛られるもの、sitespecificであるが、家具というものは移動可能である。

評論家ハーバード・リードはsitespecificなmonumennt(記念碑)とmobileなamulet(護身符)の間に存在するものとして彫刻を定義したが、家具を小さな建築物ととらえるならば、その存在形態は彫刻に近いと言えるかもしれない。敷地との不連続、可動性の持つ質、彫刻性。そのあたりを安定性も考慮しながらどうデザインしていくか。むずかしい。

A/B/C、3つのユニットそれぞれが個性をもちつつ一つのカウンターを形成する。分割・移動可能だからこそ個性の違いも考えなくてはならない。それぞれに名前でもつけてみようかな。