2007/04/29

ノマディック美術館 in お台場

アーティスト、グレゴリー・コルベールの写真・映像が建築家、坂茂によって移動美術館にしたてられ、世界で3箇所目の会場として現在日本のお台場に設営されている。「象と少年が向かい合うポスター」といえば見かけた人も多いかもしれない。

横6x高さ2.4m?のコンテナを4段分「市松模様」に積み上げた壁構造に、紙管の列柱+トラス屋根が組み合わされ、巨大な空間が安価に形成されている。コンテナは現地でレンタルしているらしい。
坂さんの設計ということでもっと紙管のイメージがあったのだが、実はコンテナがかなり重要なエレメントであった。3つのホール空間があるのだが、コンテナの下をくぐって隣のホールへ抜けるときの抜けのプロポーションが、なかなか良いのだ。あんな鉄製のでっかいカラフルなキューブを構成的に配置して、天井も高くて、なんかずるい。コンテナという世界中にあるモノの材料的な使い方に気づいたのはえらいと思う。
内部空間は展示のために光が入らないようにしてあるのだが、照明がうまくいっているのかはやや疑問だ。電気消してトップライトあけたらきれいだろうなと思った。

展示作品に関しては、演出過剰が鼻につく。絵的な美しさ・映像美のクオリティーは一級品だが、作者の意図?には反して「状況のありえなさ」に先に目がいってしまうところが残念だ。映画館にも劣らない大画面映像の迫力はなかなか。学生1600円はちょっと高い、か。

6月24日まで開催中
http://www.ashesandsnow.com

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